2007年06月13日

うれしいこと二題

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指折り数えれば、昨年7月末に着手してから10ヶ月目の5月末、皐月大安大潮の早朝に「ひな」は舟降ろしされた。長さ7メートル、幅2メートル、重量1200キロの二丁櫓である。

舟のかたちは、その昔瀬戸内海郷に名を馳せた村上水軍の戦闘艇、小早舟である。船首部分が方丈の甲板で、ここに弓を引く強者が立つ。「ひな」には真後ろの「取り舵櫓」と進行方向右側の「面舵櫓」が艤装されている。

余談ながら、この舟は自らの左舷を敵側の舷側に打ち当て切り込んでゆく時に強さを発揮する、何故なら左舷には櫓が装備されていないから船足は落ちずに自由に操舵できるからである。すなわち、「ひな」の弱点は右舷である。まあ、いきなり弱点の話しもいけませんね。

船体のどの部分を見ても、直線や平面はほとんど無い、水に浮かぶかたちが求めた合理性は流線型である、ぼくはいままでにこのように美しい舟を見たことがあるだろうか・・・

これから帆の艤装を始める。帆はぼくが設計して造る番だ、名工船大工棟梁渡邊忠一が精魂を傾け作事した晩年の名作「ひな」の船体に何ら遜色ない帆を上げなければ、自称「船頭松」の名が廃るというもの。

うれしさと緊張感が入り交じり久しぶりに気分が良く充実している。

うれしいことをもう一つ、瀬戸内の孤島が最大4MBの速度で世界と繋がった。やったぜ!対岸の島で親機をADSLにブリッジ接続し小さなアンテナでデータを洋上直線距離1.2キロを送る、こちらでは同じ構成の子機を設置しお互いに電波を受発信する。

最初のうちは殆んど繋がらなかったのだが、ある日親機のIPアドレスが確認できて、子機からリモートで親機をコントロールできるようになった。マシンは学習するのだろうか?日増しに速度が向上して繋がる時間も増大してきた。今では常時3MB程度で接続されている。

おかしなもので、インターネットが繋がったときからまた不健康な深夜生活が始まってしまった。このようなことでは帆船「ひな」はいつまでたっても完成しない。

ネットの無い日々はわずか2ヶ月足らずだった、早寝早起きしてよく体を動かし日に焼けて少しスリムになり、夜は本を読んで静かに暮らした。そんな日々がもう懐かしくなっている・・・もしかして、ネットが無い方がよいのかもしれない・・・なんて、余裕ですね。

posted by さいもん at 11:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記